新銀行東京

新銀行東京が増資するとのことです。メガバンクをはじめとする民間銀行がなかなか貸出に応じない中小或いは零細企業に対して、今後も安定して資金を供給することを主眼として。さて、日本の金利水準と借入人のクレジットリスクにはそもそもリニアな連関性がないことが今回の増資の議論にも絡んでいる気がしています。

つまり、民間の銀行は(貸出サイドからみて)債務者の格付けを行っていますが、倒産確率や返済余力からはじき出す、云わば理論的な貸出金利があったとして、優良な債務者からはそれ以上の金利を徴収できているのに対して、クレジットリスクが劣後する債務者からはそれ以下の金利しか徴収できていないのが実態だと思います。

であれば、後者だけに資金供給することで採算を取ろうとすると、民間銀行の金利よりも高い金利を徴収しないと、新銀行東京は採算割れになる確立が極めて高いことに増資の前後では変化があるとは考えにくいということになります。

とはいえ、高い金利を課すと市場原理で債務者(借入人)は民間銀行からの資金調達に傾くでしょうし、また高い金利を払ってでも新銀行東京で借り入れを望む債務者のクラスターは更にクレジットリスクが高いというパラドックスに嵌ってしまいます。

新旧の債権を分別する或いは民間との提携などの議論もあるようですが、ビジネスモデルそのものをもう一度検証した方が良さそうです。

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